MT4でチャートを左へ動かしても途中で真っ白になって、それ以上さかのぼれない。バックテストをしようとしたらデータが足りないと言われた。過去チャートが表示されない原因は、じつは数えるほどしかありません。
先に結論「ヒストリー内の最大バー数を増やす」「ヒストリーセンターでデータを取得する」「チャートを左へスクロールして読み込ませる」の3つで、ほとんどの場合は表示できるようになります。この記事では、その順番と、それでもダメなときの確認先までを説明します。
1. 先に結論:この3つの順番で試す
MT4の過去チャートが表示されない原因は、「設定で切り捨てている」か「そもそもデータが手元に無い」かのどちらかです。次の順番で進めると、余計な作業をせずに済みます。
- STEPヒストリー内の最大バー数を増やす保存できる本数を先に広げておきます。ここが小さいままだと、いくらダウンロードしても古い分から消えます終わるとデータを貯められる状態になります
- STEPヒストリーセンターでデータを取得するツールメニュー、またはF2キーで開きます。時間足ごとにデータの有無を確認できます終わると過去の価格データが手元に入ります
- STEPチャートを左へスクロールするデータが無いところまでスクロールすると、足りない分は自動で取りに行きます終わるとチャートに過去のローソク足が並びます
注意順番を入れ替えないでください。最大バー数が小さいまま大量にダウンロードすると、古いバーから順に削除されます。公式ヘルプにも「保存時に、設定値を超えた分は古いバーから削除される」と書かれています。
2. そもそも、なぜMT4に過去チャートが無いのか
MT4は過去の価格データをあらかじめ全部持っているソフトではありません。必要になったぶんを業者のサーバーから受け取り、パソコンの中に保存して使います。だから入れたばかりのMT4には、過去チャートがほとんど入っていません。
ここで大事なのが、「保存できる本数」と「画面に出せる本数」は別物だという点です。公式ヘルプは、この2つの違いをはっきり分けて説明しています。
名前が似ていますが、役割はまったく違います
ヒストリー内の最大バー数
保存
ハードディスクに残す本数
パソコンの空き容量が許すかぎり、いくらでも持てます。ここを超えた分は古いバーから削除されます。
→ 過去チャートがさかのぼれない人が増やすのは、こちら
チャートの最大バー数
表示
1枚のチャートに描く本数
こちらはパソコンの性能で上限が決まります。大きくしすぎると動作が重くなります。
→ 表示が重いと感じたときに調整する項目
まず「ヒストリー内の最大バー数」を増やす。表示の重さは、あとから「チャートの最大バー数」で調整する。
受け取るのは1分足だけ
もうひとつ知っておきたいのが、MT4がサーバーから受け取るのは1分足(M1)だけだという点です。公式ヘルプには「他の時間足はM1から自動的に再計算される」と書かれています。5分足や1時間足のチャートも、元をたどれば1分足のデータから作られています。
この仕組みが分かると、よくある症状の理由が見えてきます。1分足のデータが途中までしか無ければ、そこから作られる上位足も同じところで止まります。「4時間足なら軽いだろう」と思って時間足を上げても、過去がさかのぼれるようにはなりません。足りないのは表示の重さではなく、元になるデータそのものだからです。
データは時間足ごとに分かれて保存される
公式ヘルプは、「時間足ごとに別のヒストリーファイルが作られる」と説明しています。1つの通貨ペアに対して、1分足・5分足・15分足…と、それぞれ別のファイルが用意されるということです。
そのため「1時間足は何年分も表示できるのに、5分足は数週間で止まる」という状態が普通に起こります。これは故障でも設定ミスでもなく、その時間足のファイルがまだ揃っていないだけです。過去チャートが出ないと感じたら、まず別の時間足に切り替えて、症状が全部の時間足で起きているのかを確かめてください。ここで範囲が分かると、あとの作業がぐっと短くなります。
3. その症状、本当に「データが無い」問題ですか
作業に入る前に、症状を切り分けておきます。原因が違えば、直し方も変わります。
| 症状 | 考えられる原因 | 読む章 |
|---|---|---|
| 左へスクロールすると途中で何も無くなる | 保存本数が足りない/データ未取得 | 4章・5章 |
| チャートに Waiting for update と出る | そのぶんのデータをまだ持っていない | 5章・6章 |
| 特定の時間足だけ過去が短い | その時間足のデータが揃っていない | 5章 |
| 特定の通貨ペアだけ表示できない | 業者が提供していない/気配値に出ていない | 7章 |
| ローソク足は出るが線やサインが出ない | これはインジケーター側の問題 | 別記事へ |
切り分けローソク足そのものは表示されていて、インジケーターだけが出ない場合は、この記事の内容では直りません。MT4でインジケーターが表示されない原因と対処法を先に確認してください。この記事が扱うのは、ローソク足(価格データ)そのものが無い状態です。
4. 対処1:ヒストリー内の最大バー数を増やす
最初に設定を広げます。ここが小さいままだと、この後の作業がすべて無駄になります。
設定の場所
MT4の「ツール」メニュー → 「オプション」を開き、「チャート」タブを選びます。下のほうに、次の2つが並んでいます。
- ヒストリー内の最大バー数
- チャートの最大バー数
同じタブには「期間区切り表示」「カラー印刷」「再表示用に削除済チャートを保存」なども並んでいます。この並びが見えていれば、場所は合っています。
どちらを、どう変えるか
過去チャートをさかのぼりたいときに増やすのは「ヒストリー内の最大バー数」です。保存できる本数が増えるので、その分だけ古いデータを残せるようになります。
数値について公式ヘルプには推奨値も上限値も書かれていません。ネット上ではいくつかの数値が推奨として出回っていますが、この記事では公式に確認できない数値を断定しません。まずは今の設定より大きくして、必要な期間が表示できるかを見るのが確実です。
「チャートの最大バー数」のほうは、画面に描く本数です。公式ヘルプは「表示できる本数はパソコンの性能で制限される」と説明しています。増やしすぎると動作が重くなるので、過去チャートが出ないという症状のために触る必要は基本的にありません。
なぜ設定を先にやるのか
順番の話をもう一度だけ補足します。MT4は、保存できる本数を超えたぶんを「古いほうから」捨てます。設定が小さいまま大量にダウンロードすると、せっかく取得した古いデータが、保存された直後に削除されます。
この動きを知らないと、「何度ダウンロードしても過去が増えない」という状態にはまります。作業としてはダウンロードのほうが目立ちますが、効いているのは先に広げた設定のほうです。上限を広げる → 取得する、の順番だけは崩さないでください。
5. 対処2:ヒストリーセンターでデータを取得する
設定を広げたら、実際のデータを手元に入れます。使うのはヒストリーセンターです。
開き方
「ツール」メニュー → 「ヒストリーセンター」、またはF2キーで開きます。MT4のメニューにも「ヒストリーセンター, F2」と表示されています。
この画面でできること
ヒストリーセンターは、手元にある過去データを確認・追加・修正・削除するための画面です。公式ヘルプでは、チャートの描画、ストラテジーテスター、EAの最適化のために使うものと説明されています。
左側に通貨ペアの一覧、その下に時間足ごとの項目が並びます。ここが重要で、公式ヘルプにあるとおり「時間足ごとに別のファイルが作られる」仕組みです。1時間足は入っているのに5分足が空、という状態も普通に起こります。
まず「今どこまで持っているか」を見る
ダウンロードに進む前に、手元にどこまでデータがあるのかを確認します。通貨ペアを開いて時間足を選ぶと、そのファイルに入っている期間を一覧で確認できます。ここで表示される一番古い日付が、いまチャートでさかのぼれる限界だと考えて差し支えありません。
チャート側で「途中で真っ白になる」位置と、この一番古い日付が一致していれば、原因は「データが無いこと」で確定です。設定やインジケーターを疑う必要はなくなります。ここまで切り分けてから作業に入ると、無駄が出ません。
ダウンロードするときに知っておくこと
| 公式ヘルプに書かれていること | 実際どう影響するか |
|---|---|
| 取得できるのは主要通貨ペアの1999年以降のデータ | マイナーな銘柄は、この方法では揃わないことがあります |
| サーバーから落とすのは1分足(M1) | 他の時間足はM1から自動計算されます |
| 🔴 取得したデータは、業者のサーバーのデータと異なることがある | 検証結果が業者の実データと一致するとは限りません |
| サーバー側のデータは週次で更新 | 直近の数日ぶんは反映が遅れることがあります |
出る警告についてダウンロードしようとすると「取得先のヒストリーセンターと、ログイン中の取引サーバーが違う」という内容の警告が出ることがあります。これはMT4に組み込まれているメッセージで、データの出どころが業者と違うことを知らせるものです。上の表の3つめと同じ話で、異常ではありません。
本格的にバックテストまで進めたい場合は、データの精度そのものが結果を左右します。FXバックテストのやり方|MT4での手順で、検証の全体像とデータの扱いをまとめています。
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6. 対処3:チャートを左へスクロールして読み込ませる
設定とデータが揃ったら、あとはチャート側の操作です。MT4は、見ようとした場所にデータが無いと、自動で取りに行きます。
公式ヘルプには、「価格データが無い場所までチャートをスクロールすると、足りないバーは自動的にダウンロードされる」と書かれています。つまり左へ動かし続けること自体が、読み込みのきっかけになります。
1本ずつ確実に進める
マウスで大きく動かすと行き過ぎるので、キーボードを使うほうが確実です。
- F12:チャートを1バーずつ左へ(公式ヘルプでいう「Step by Step」モード)
- Shift + F12:1バーずつ右へ戻る
過去へ進んでいる途中でWaiting for updateと表示されることがあります。これはそのぶんのデータをまだ持っていないという表示です。少し待って、それでも変わらなければ5章のヒストリーセンターに戻ります。
自動スクロールを切っておく
過去を見ている最中に勝手に最新の位置へ戻ってしまう場合は、自動スクロールが有効になっています。MT4では「更新情報と共にチャートを自動スクロール」という項目で、公式ヘルプでも「有効にすると、チャートは自動的に最新の位置へスクロールされる」と説明されています。過去を確認する間だけ切っておくと作業しやすくなります。
補足似た名前のチャートシフトは、最新のローソク足を右端から少し内側に寄せる機能です。過去チャートの表示とは関係ありません。
一気に飛ばさず、少しずつ進める
読み込みは「見ようとした場所」から順に発生します。いきなり何年も前へ飛ばすより、表示できている一番古いところから、少しずつ左へ進めるほうが確実です。
また、読み込みには時間がかかります。反応が無いように見えても、続けてキーを連打しないでください。取得が終われば、空いていた部分にローソク足が並びます。一度読み込まれたぶんはパソコンに保存されるので、次に同じ場所を見るときは待ち時間がなくなります。
7. それでも表示されないときの確認ポイント
3つ試しても変わらない場合、原因はMT4の設定の外にあります。
通貨ペアが気配値に出ているか
そもそも取引できる銘柄として提供されていないと、データも来ません。銘柄名の末尾に記号が付いた別名になっていることもあります。
気配値表示に出ていない銘柄は、チャートを開けてもデータが来ない状態になりがちです。まず気配値表示に目的の銘柄を出し、そこからチャートを開き直すと状況が変わることがあります。「似た名前の別銘柄を開いていた」というのも、意外に多いつまずきです。表示できている銘柄と並べて、名前を1文字ずつ見比べてみてください。
業者側がどこまで保持しているか
どれだけ過去のデータを持っているかは業者・口座の種類・銘柄によって違います。ここは公式ヘルプの範囲外なので、実際に使っている業者の案内で確認するのが確実です。この記事で「何年分ある」とは書けません。
時間足を変えて確認する
時間足ごとに別ファイルなので、1時間足では出るのに5分足では出ないということが起こります。表示できる時間足があるなら、データそのものは届いています。
データ量を増やしすぎていないか
保存本数を大きくすると、そのぶん読み込みも重くなります。動作が重いと感じたら「チャートの最大バー数」を下げて、表示だけ軽くするという調整ができます。表示の見やすさを整える工夫は、複数インジケータをサブウィンドウに重ねて表示する方法でも紹介しています。
8. バックテストに使うなら、ここに注意
過去チャートが表示できるようになったら、次はバックテストです。ただし「チャートに出ている」ことと「検証に使える精度がある」ことは別です。
| 確認すること | 理由 |
|---|---|
| 検証したい期間がすべて埋まっているか | 途中に欠けがあると、その期間の結果は当てになりません |
| 1分足が入っているか | 他の時間足は1分足から作られるためです |
| データの出どころ | ヒストリーセンター経由のデータは、業者のサーバーのものと異なる場合があります |
| 最大バー数が期間に足りているか | 足りないと、古い側から削除されます |
期間は「短く始めて、あとから伸ばす」
最初から10年分を用意しようとすると、取得にも検証にも時間がかかり、途中で止まりやすくなります。まずは1つの通貨ペア・1つの時間足・数か月ぶんで、最後まで一度通してみてください。
短い期間でも、データの取得 → 検証 → 結果の確認という流れは同じです。一巡してから期間を伸ばすほうが、どこでつまずいたのかを特定しやすくなります。保存本数の設定も、必要になった時点で足せば十分です。
別の選択肢データを揃える作業そのものが負担なら、検証専用のソフトを使う方法もあります。フォレックステスター5の使い方では、データの用意から検証開始までを別ソフトで行う手順をまとめています。MT4でのデータ管理につまずいたときの回り道として使えます。
9. よくある質問
Q1. ダウンロードすると、今あるデータは消えますか
公式ヘルプが明記しているのは、保存本数の上限を超えたときに古いバーから削除されるという動作です。先に「ヒストリー内の最大バー数」を広げてから取得するのは、このためです。
Q2. 5分足のデータだけを入れることはできますか
サーバーから取得できるのは1分足で、他の時間足はそこから自動計算されます。時間足ごとにファイルは分かれていますが、元になるのは1分足です。
Q3. Waiting for update が消えません
その範囲のデータを持っていない状態です。ヒストリーセンターでその時間足にデータがあるかを確認してください。データが無ければ、業者側がその範囲を提供していない可能性があります。
Q4. 最大バー数はいくつにすればいいですか
公式ヘルプに推奨値の記載はありません。必要な期間が表示できるところまで増やし、動作が重ければ表示側(チャートの最大バー数)で調整する、という進め方が現実的です。
Q5. 別のパソコンに移せますか
データはパソコンの中に保存される仕組みです。ただし保存場所や移行手順は公式ヘルプの範囲外のため、この記事では手順を断定しません。新しい環境で取得し直すほうが確実です。
Q6. インジケーターの線も一緒に消えています
ローソク足が無い範囲には、インジケーターも描かれません。計算する元の価格データが無いためです。データを取得すれば、その範囲の線も一緒に表示されます。ローソク足は出ているのに線だけ出ない場合は、別の原因なのでインジケーターが表示されないときの記事を確認してください。
10. まとめ
MT4で過去チャートが表示されないときの流れを、あらためて整理します。
- STEP1:ヒストリー内の最大バー数を増やす(保存できる本数を先に広げる)
- STEP2:ヒストリーセンター(F2)でデータを取得する(時間足ごとに確認する)
- STEP3:チャートを左へスクロールする(足りない分は自動で読み込まれる)
つまずきやすいのは「ヒストリー内の最大バー数」と「チャートの最大バー数」を取り違えることと、時間足ごとにデータが分かれていることの2点です。この2つさえ押さえておけば、原因の見当はすぐ付きます。
まずは1つの通貨ペア・1つの時間足で、最後まで通してみてください。一度できれば、他の銘柄も同じ手順です。
【免責事項】
本記事はMetaTrader 4の操作方法を解説したものであり、特定の取引手法・金融商品・ツールの購入を推奨するものではありません。記載内容は2026年9月時点の公式ヘルプおよび手元のMetaTrader 4(バージョン4.0.0.1420)で確認できた範囲にもとづいており、業者・口座・バージョンにより画面や動作が異なる場合があります。過去データを用いた検証の結果は、将来の利益を保証するものではありません。FXは元本を超える損失が生じる可能性があります。取引の判断はご自身の責任で行ってください。
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