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MT4とMT5はどっちがいい?違いと選び方を初心者向けに解説

FXを始めようとすると、必ず出てくるのが「MT4とMT5、どっちを使えばいいの?」という疑問です。新しいほうが良さそうにも見えるし、周りはMT4を使っている人が多い。調べるほど分からなくなります。

先に結論これから始めるならMT5、使いたいEAやインジケーターがMT4用ならMT4です。判断に必要なのは3つの質問だけで、性能の優劣ではありません。この記事では、その3つの質問と、公式に公開されている数字での違い、そして乗り換えるときに引き継げないものを順番に説明します。

1. 先に結論:この3つの質問で決まる

MT4とMT5は「新しい・古い」で選ぶものではありません。MT5のほうが後から作られた分だけ機能は多いのですが、MT4でしか動かないツールが世の中にたくさんあるため、単純に新しいほうが正解とは限らないからです。

迷ったら、次の3つを上から順に確認してください。途中で「はい」になった時点で答えが出ます。

  1. Q1使いたいEA・インジケーターが決まっているか配布ページに「MT4用」「MT5用」と書かれています。MT4用しか無いなら、その時点でMT4ですはいならそのツールが対応しているほう
  2. Q2使う予定の業者がMT5に対応しているか業者によっては、片方しか提供していません。口座を開く前に公式サイトで確認しますいいえならその業者が提供しているほう
  3. Q3特にこだわりが無いか時間足も注文の種類も多く、検証も速いのはMT5です。これから覚えるなら新しいほうが無駄になりませんはいならMT5

補足MT4とMT5は同じパソコンに両方入れられます。実際、この記事の確認に使ったパソコンにも両方が入っています。どうしても決められないなら、両方入れて触ってみるのが一番早いという選択肢も残ります。

2. 数字で見ると、違いははっきりしている

感覚ではなく、MetaQuotes(両方を開発している会社)が公開している比較表の数字で見てみます。ここが分かると、あとの判断がぐっと楽になります。

MT4とMT5の機能数を比べた横棒グラフ。時間足はMT4が9でMT5が21、テクニカル指標はMT4が30でMT5が38、描画オブジェクトはMT4が31でMT5が44、待機注文の種類はMT4が4でMT5が6
MetaQuotes公式の比較表にある数値をグラフにしたものです(2026年9月時点)

表にすると次のようになります。数が多いほうが必ず良い、というわけではありませんが、MT5のほうが後発なぶん「できること」は増えています。

項目 MT4 MT5 これが効いてくる場面
時間足 9 21 2時間足・8時間足など、MT4に無い区切りで見たいとき
テクニカル指標 30 38 最初から入っている指標だけで済ませたいとき
描画オブジェクト 31 44 チャートに線や図形を書き込んで分析するとき
待機注文の種類 4 6 指値・逆指値を細かく組み合わせたいとき
扱える市場 FXのみ FX・株式・先物・オプション・債券 FX以外も同じ画面で見たいとき
扱えるシンボル数 1,024 無制限 多数の銘柄を並べるとき(通常は気にならない)

MT4の「時間足9本」は、1分・5分・15分・30分・1時間・4時間・日・週・月です。多くの人はこの範囲で足りますが、2時間足や12時間足を使う手法だと、MT4では作れません。

MT5で増えるのは、2分・3分・4分・6分・10分・12分・20分・2時間・3時間・6時間・8時間・12時間です。MQL5の公式資料でも、この21区分が定義として公開されています。

「そんな半端な時間足を使うのか」と思うかもしれませんが、効いてくる場面ははっきりしています。

  • 8時間足 … 1日を3等分でき、東京・ロンドン・ニューヨークの時間帯と対応させやすい
  • 2時間足・3時間足 … 1時間足では細かすぎ、4時間足では粗い、という中間を埋められる
  • 12時間足 … 日足よりも早く流れの変化に気付ける

逆に言えば、使う時間足が1分・5分・15分・1時間・4時間・日足の範囲で決まっている人には、この差は関係ありません。ここは「多いほうが偉い」ではなく、自分の手法が要求するかどうかで見てください。なお時間足は後から変えられない仕様なので、使いたい区切りがはっきりしている人だけは先に確認しておくと安心です。

3. MT5にあって、MT4に無いもの

数だけでなく、MT4には最初から存在しない機能もあります。公式の比較表で「MT5のみ」とされているのは、主に次の3つです。

MT5だけにあるもの①経済指標カレンダー(発表予定をソフトの中で見られる)/②板情報(Depth of Market)(どの価格にどれだけ注文が並んでいるか)/③約定方針の指定(Fill or Kill など、注文が通らなかったときの扱いを選べる)。

このうち、初心者が体感しやすいのは経済指標カレンダーです。MT4の場合は業者のサイトや外部のカレンダーを別に開くことになりますが、MT5ならチャートと同じ画面の中で発表予定を確認できます。

経済指標カレンダーが同じ画面にあると、「これから重要な発表がある時間帯かどうか」をチャートを見ながら判断できます。発表前後は値動きが荒くなりやすいため、エントリーを見送る判断材料になります。MT4でも外部サイトを見れば同じ情報は手に入りますが、画面を行き来する手間の分だけ、確認が抜けやすくなります。

板情報(Depth of Market)は、どの価格にどれだけの注文が並んでいるかを見るためのものです。ただしFXは取引所を通さない相対取引が中心で、表示される内容は業者から提供されるものに限られます。株式や先物のように板を頼りに判断する使い方は、FXではあまり一般的ではありません。

約定方針(Fill or Kill / Immediate or Cancel / Return)は、注文した数量が全部は成立しなかったときの扱いを指定するものです。「全部約定しないなら取り消す」「約定した分だけ受け入れる」といった選択ができます。大きめの数量を扱う人ほど意味がありますが、少額の裁量取引では気にする場面はほとんどありません。

つまり、板情報や約定方針はFXの裁量取引では使わないまま終わることも多い機能です。「MT5にしかない機能がある」=「MT4では困る」ではない、という点は押さえておいてください。初心者が実際に得をするのは、主に経済指標カレンダーと時間足の多さだと考えておけば十分です。

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ここまで読んで「結局どちらのツールが多いのか」が気になった方は、GogoJungleのような専門のマーケットで、MT4用とMT5用の対応表記を見比べてみると判断しやすくなります。使いたいツールが決まると、この後の話は一気に簡単になります。

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4. それでもMT4が使われ続けている理由

機能で見るとMT5が有利です。それでもMT4を使っている人は今も多いのですが、理由は性能ではありません。

  • MT4用のEA・インジケーターが大量にある … 長く使われてきた分、無料・有料を問わず数がそろっています
  • 解説記事や動画が多い … 困ったときに調べやすく、同じ画面の説明が見つかります
  • 業者がMT4しか提供していないことがある … 使いたい業者に合わせざるを得ない場合があります
  • すでに慣れている … 操作を覚え直すコストは、意外と大きいものです

とくに大きいのが1つ目のツールの数です。FXの自動売買やサインツールは、長くMT4が事実上の標準だったため、「使ってみたいツールがMT4にしか無い」ということが今でも起こります。この場合、プラットフォームの性能を比べても意味がありません。道具のほうが先に決まっているからです。

2つ目の情報量も見落とせません。操作でつまずいたとき、検索して出てくる解説がMT4の画面で書かれていることが多いため、初心者ほど調べやすさの差を感じます。ただしこれは年々埋まっていく差でもあります。

MetaQuotesは新しい機能の追加をMT5側で進めており、MT4は現状維持という状態が続いています。ただしMT4がいつ使えなくなるかは公表されていません。「もうすぐ終わるらしい」という話を見かけても、期限が決まっているわけではないので、あわてて乗り換える必要はありません。

5. MT4のEA・インジケーターは、MT5では動かない

乗り換えを考えている人にとって、ここが一番大事な注意点です。

重要MT4用のEA・インジケーターを、そのままMT5へ移すことはできません。プログラムの言語(MQL4とMQL5)が違うためで、MQL5の公式資料にも「MT5で使うにはMQL5へ変換する必要がある」と明記されています。

同じ「MT」でも、中で動くプログラムは別物です

MT4のツール

MQL4

MT4でのみ動く

価格の取り方や指標の呼び出し方がMT5とは根本的に違います。ファイルをMT5のフォルダへ入れても認識されません。

→ 作者がMT5版を出しているか確認する

MT5のツール

MQL5

MT5でのみ動く

書き直しが必要なため、同じツールでもMT4版とMT5版は別々に配布されます。価格が違うこともあります。

→ 購入前に対応プラットフォームを見る

「MT5に乗り換える=今のツールを一度手放す」ことになる場合があります。手持ちのツールにMT5版があるかどうかを、乗り換えを決める前に確認してください。

乗り換えを決める前に、次の3つだけは必ず確認してください。あとから気付くと、口座を開き直すことになります。

  • 手持ちのEA・インジケーターにMT5版があるか … 配布ページの対応表記を見ます。無ければ、そのツールは使えなくなります
  • MT5版が有料の場合、買い直しになるか … 同じ作者でも、MT4版とMT5版は別商品として販売されていることがあります
  • 自作・依頼して作ったツールか … その場合は書き直しの作業と費用が発生します

やってはいけないことMT4用のファイルを、MT5のフォルダへそのままコピーしないでください。認識されないだけならまだしも、「入れたのに出てこない」と原因を探して時間を使うことになります。対応表記を先に見るほうが、はるかに早く終わります。

入れたはずのインジケーターが出てこない場合、プラットフォーム違い以外の原因のこともあります。置き場所や表示設定でつまずいているケースは、MT4でインジケーターが表示されない原因と対処法で切り分け方をまとめています。

6. 決済方式(ネッティングとヘッジング)の違い

もう一つ、乗り換えてから戸惑いやすいのが建玉(ポジション)の持ち方です。MT5にはネッティングとヘッジングの2つの方式があり、どちらになるかは業者が用意した口座の種類で決まります。

方式 同じ通貨ペアの建玉 反対方向の注文を出すと どちらで使えるか
ヘッジング いくつでも持てる 別の建玉として追加される(いわゆる両建て) MT4/MT5の両方
ネッティング 1銘柄につき1つだけ 既存の建玉が決済・反転・数量変更される MT5のみ

MT4はヘッジング方式です。MT5の公式資料では、ヘッジング口座について「MetaTrader 4で使われている方式に似ているため、なじみがある」と説明されています。つまり「MT5にすると両建てできなくなる」というのは誤解です。ネッティング口座を選んだ場合にそうなる、というだけの話です。

具体的に考えると分かりやすくなります。ドル円を1ロット買った後に、同じドル円を1ロット売った場合、こうなります。

  • ヘッジング口座 … 買い1ロットと売り1ロットが両方とも残ります(いわゆる両建て)
  • ネッティング口座 … 買い1ロットが決済されて、建玉が無くなります

同じ操作をしても結果がまったく違うため、ここを知らないまま乗り換えると「決済したつもりが両建てになっていた」「両建てしたつもりが決済されていた」という取り違えが起こります。損益には直結する部分なので、最初に確認しておいてください。

確認のしかた口座を開くときに「ヘッジング」「ネッティング」の表記があるかを見てください。表記が無い場合は、そのまま業者へ問い合わせるのが確実です。ここを取り違えると、思っていたのと違う決済のされ方になります。

7. 検証・バックテストを重視するならMT5

過去のデータで手法を試すバックテストを重視するなら、MT5に明確な利点があります。公式の比較表では、ストラテジーテスターの性能が次のように分かれています。

  • MT4 … シングルスレッド(1つずつ順番に処理する)
  • MT5マルチスレッド+複数通貨+実ティック(複数を同時に処理し、より細かい値動きで検証できる)

複数通貨に対応しているということは、通貨ペアをまたいだ戦略をまとめて検証できるということです。MT4のテスターは1通貨ペアずつなので、ここは埋めようのない差になります。

「実ティック」というのは、実際に配信された細かい値動きをそのまま使って検証できるという意味です。MT4のテスターは、1本のローソク足の中の動きを一定の方法で推定して埋めるため、検証結果と実際の売買のずれが出やすいという弱点がありました。スキャルピングのように値幅の小さい手法ほど、この差は無視できません。

マルチスレッドは検証にかかる時間そのものに効きます。条件を少しずつ変えて何度も回す使い方をするなら、待ち時間の差はそのまま試行回数の差になります。

MT4でのバックテストの手順そのものはFXバックテストのやり方|MT4での手順にまとめています。検証には過去データが必要なので、過去チャートが表示されないときの対処法もあわせて確認しておくと、つまずきにくくなります。

なお、裁量の手法を練習したいだけなら、検証専用のソフトを使う道もあります。MT4・MT5のどちらを選ぶかとは別の話として、フォレックステスター5の使い方のようなソフトも選択肢になります。

8. タイプ別の結論

ここまでの内容を、そのまま結論として使える形に整理します。

3つの質問で分岐する判断フロー図。使いたいEAやインジケーターがMT4用ならMT4、業者がMT5に未対応ならMT4、どちらでもなければMT5へ進む流れを示している
迷ったときの判断の流れ。上から順に見て、当てはまったところで決まります
こんな人 おすすめ 理由
これからFXを始める MT5 時間足も指標も多く、覚え直しが発生しない
使いたいEA・インジケーターがMT4用 MT4 MT5では動かない。書き直しが必要になる
業者がMT4しか提供していない MT4 選ぶ余地が無い。業者を変えるかどうかの話になる
FX以外(株式・先物など)も見たい MT5 MT4はFX専用。同じ画面では扱えない
バックテストを本格的にやりたい MT5 複数通貨・実ティック・マルチスレッドに対応
すでにMT4に慣れていて不満が無い MT4のまま 使えなくなる期限は公表されていない。急ぐ理由が無い

9. よくある質問

質問 答え
MT4とMT5を両方入れても大丈夫? 同じパソコンに両方インストールできます。動作も別々です。迷っているなら両方触ってから決めても構いません。
MT4はいつ使えなくなる? 終了時期は公表されていません。新機能の追加はMT5が中心ですが、期限が決まっているわけではありません。
口座はそのままで乗り換えられる? 業者によります。MT4口座とMT5口座を別に開く必要がある場合が多いので、利用中の業者で確認してください。
MT5は難しい? 基本的な操作(チャートを開く・注文する・インジケーターを入れる)の流れはよく似ています。初めて触るなら差は感じにくいはずです。
MT5にすると両建てできない? いいえ。ヘッジング口座なら両建てできます。ネッティング口座を選んだ場合だけ、1銘柄1建玉になります。
スマホアプリはどちらが良い? どちらにもアプリがありますが、パソコン側と同じプラットフォームを選ぶのが基本です。口座の種類に合わせてください。
MT5のほうが動作は重い? 扱える情報が増えている分、パソコンへの負荷は上がります。ただし通常の利用で体感できるほどの差になるかは、環境によります。不安なら、まず両方入れて同じ枚数のチャートを開いて比べてください。
MT4で使っていたチャート設定は移せる? テンプレートやプロファイルは、そのままでは引き継げないと考えてください。同じ見た目に整えるには、MT5側で作り直す作業が必要です。
過去データはどうなる? プラットフォームごとに別で持ちます。MT5へ移した場合は、検証に使うデータをMT5側であらためて用意することになります。

10. まとめ

MT4とMT5の選び方を、もう一度整理します。

  • 使いたいツールがMT4用なら、MT4。MQL4とMQL5は別物で、そのままでは動きません
  • 業者がMT5に対応していないなら、MT4。ここは自分では変えられません
  • どちらでもないなら、MT5。時間足21本・待機注文6種類・複数通貨のバックテストなど、後から効いてきます

迷いの正体は、たいてい「性能の差」ではなく「手持ちのツールと業者の都合」です。そこさえ確認すれば、選択はすぐに決まります。

乗り換える場合に確認するのは、①手持ちのツールにMT5版があるか、②口座がヘッジングかネッティングかの2点です。この2つを飛ばすと、あとで戻すことになります。

どうしても決められないときは、両方インストールして同じ通貨ペアを開いてみてください。画面を並べると、自分にとっての違いがはっきりします。入れ直しはいつでもできますので、最初の選択で悩みすぎる必要はありません。

【免責事項】
本記事はMetaTrader 4およびMetaTrader 5の仕様を比較・解説したものであり、特定の取引手法・金融商品・ツールの購入を推奨するものではありません。記載内容は2026年9月時点でMetaQuotesが公開している情報と、手元で確認できた範囲にもとづいており、業者・口座種別・バージョンにより画面や仕様が異なる場合があります。プラットフォームの選択や検証の結果が、将来の取引成果を保証するものではありません。FXは元本を超える損失が生じる可能性があります。取引の判断はご自身の責任で行ってください。

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