この記事では、最近アメリカでよく聞く、ミーム株とは?から、ミーム株の意味や代表的なミーム銘柄を紹介します。
今、アメリカで注目のミーム銘柄を知ることで、投資初心者の皆さんなどの、知識向上に役立てられれば幸いです。
この記事で解決できるお悩み
ミーム株とは?
ミーム銘柄の代表例
ミーム株を取り引きするべきか?
ミーム株とは
実は、現在アメリカでは手数料無料の投資アプリが人気を集めており、若い個人投資家がそのアプリを使い投資へ参加する事が増えています。
つまりそれらの参加者は、投資を始めたばかりの若者つまり素人で、投資への知識などは勿論少ないです。なので彼らはインターネットで集めた情報で売買を行っています。
つまりミーム株・ミーム銘柄とは、企業の実際の業績にまったく関係なく、TwitterなどのSNSやインターネット掲示板のような場所での、情報拡散で個人投資家の中で大きく注目が集まり、短期間で急激に株価が上昇したいくつかの株・銘柄の事を指します。
あくまで例ですが、上記のようなアメリカの環境下がある中で、以下のような流れで【ミーム株・銘柄】の株価は急変動します。
- 誰かがA社の株式を大量に買い上げるとSNSや掲示板などで発信
- 個人投資家が株価が実際に上昇していると確認する
- 上昇している!となり、他の多くの個人投資家がA社株の投資に参加
- A社株の投資に参加した個人投資がSNSや掲示板でさらに発信
- 株価が短期間で急激に上昇
ミーム(meme)の語源
なお、ミーム銘柄は正式な用語ではないです。インターネットスラング(インターネット上で使用されている俗語)になります。
『ミーム(meme)』という言葉は、英語のgene(遺伝子)とギリシャ語のmimeme(模倣)を組み合わせた造語で、「模倣によって人から人へと伝達して増殖していく文化情報」という意味になるそうです。
TwitterやInstagram上で、なにかのきっかけで爆発的に流行し、多くの方が模倣するという現象が起きます。これと同じように、「インターネットがきっかけで爆発した情報・流行」を『ミーム(meme)』と呼ぶ風潮があります。
つまり、ミーム銘柄というのは「インターネットがきっかけで注目されている銘柄」の総称という事になります。
ミーム銘柄の代表例
では、実際に株価が急変動した、アメリカのミーム銘柄の代表例をいくつかご紹介していきたいと思います。
ゲームストップ
ミーム株でもっとも有名になった企業です。
1984年創業のゲームストップ社は、ゲームストアを展開する企業です。つまりゲームを実店舗で販売するおもちゃ屋さんみたいな企業です。
ゲームストップ社はインターネットの普及による、ゲームのオンライン化が加速し、実店舗でのゲーム販売が落ち込みゲームストップ社の業績は低迷の状態でした。
ですが、SNSやネット掲示板の情報によりゲームストップ社は話題となり、株価はわずか2日間で350%もの上昇が起きました。
株価上昇の理由ですが、個人投資家が集まるアメリカの大手掲示板【Reddit-wallstreetbets】というのがあるのですが、そこでゲームストップの空売りが話題になっていたことがきっかけです。
実は、今後のゲームストップ社の環境(オンラインゲームの加速)も考えると、株価が下がると予想した機関投資家(投資のプロみたいな人達)は、大量にゲームストップを空売りしていました。
これを知った一部の個人投資家が、俺たちがお世話になったゲームトップ社で空売りをしかけている機関投資家を倒そう!みたいな流れをインターネット上で作り、多くの個人投資家が結託してゲームストップ社の株を買ったために起きた現象と言われています。
株価は2021年1月25日の76.79ドルから27日の347.51ドルまで急上昇しました。
AMCエンターテインメント・ホールディングス
こちらもミーム株の代表例と言っていいでしょう。
AMCエンターテインメント・ホールディングスは、映画事業の持株会社です。主に北米で合計4,976スクリーンを持ち、345の映画館を運営している企業になります。
このAMCエンターテインメント・ホールディングスも、昨今の新型コロナウイルスによる市場環境の変化で、映画館が閉鎖されるなどで破産寸前の状態でした。
しかしこちらも、オンライン掲示板【Reddit-wallstreetbets】への書き込みにより、個人投資家の買いが殺到し、2021年6月2日の終値は前日終値比で95%もの上昇を起こしました。
日本版ミーム株
アメリカでミーム株というのが話題になっていることは理解頂けたかと思いますが、では日本にもミーム株ってあるのと思う方もいるとは思いまので、紹介したいと思います。
実際にはアメリカのゲームストップやAMCエンターテインメント・ホールディングスほどの上昇をした物はありませんが、日本にもミーム株というのはあります。
ひらまつ
まず良く言われるのは、高級レストランやホテルを展開しているひらまつ(2764)が日本のミーム銘柄とよく言われています。
アメリカほどの急騰ではありませんが、ひらまつの株価は、5月半ばからわずか約3週間で60%近くもの株価上昇が起きました。
日経平均株価は横ばいからという状況なのかで、ひらまつの、5月17日以降の株価推移は上昇をしておりアメリカほどの短期間ではないですが、グラフで見ると分かりやすいかと思います。
ペッパーフードサービス
ひらまつ以外には、ペッパーフードサービスが日本のミーム株候補と言われています。
こちらも5月から6月にかけて驚くほどの株か上昇が起きています。
こちらも日経平均と比べても異常な上昇っだという事が分かって頂けると思います。
日本におけるミーム株というのは、コロナ禍で苦戦している外食産業や人材サービス関連の銘柄に多く見られます。ファンダメンタルズ的にはコロナ禍で決して買いとは言えない銘柄で起きているのでミーム株として注目されていました。
ミーム株の取引は危険か?
これまでの説明で、なんとなくわかって頂けたと思いますが、ミーム銘柄は短期間で株価が大きく変動するという状況を起こすので、上手く波に乗れれば、通常の株式投資より利益を上げることが可能かもしれません。
しかし、短期間の変動でリターンが大きいということは、同じようにリスクも大きくなるということになります。短期間で急上昇・急落をするミーム銘柄は、投資初心者には正直危険と言えおすすめはできないです。
ミーム株は、いつ上昇が起きるか、どのような情報で変化が起こるのかなど、不透明なことが非常に多いので、投資よりは投機に近い行為になるので、初心者にはおすすめできませんし、私自身も取引はしていません。
ミーム銘柄のまとめ
ミーム銘柄について一通り説明してみました。いかがでしょうか、インターネットが普及し、若い投資家達から生まれた銘柄という事になります。
最後に、本記事のポイントをいくつかまとめました。
- ミーム株・銘柄とは、個人投資家がSNSや掲示板などで注目する銘柄
- ミーム株・銘柄はオンライン掲示板【Reddit-wallstreetbets】などの情報をきっかけに起きた
- ミーム株・銘柄は驚くほどの短期間で急上昇・急下落する傾向がある
- 日本にもミーム株・銘柄は存在する。外食産業や人材関連の株にみられる。
- ミーム株・銘柄に投資するときは、リスクとリターンを考えよう